キッチンは毎日使うものなので、使い勝手が重要だからです。
最も一般的なキッチンの高さは、床から85cmです。
ショールームの店員によると、
圧倒的に多いのが、標準の85cmで7割~8割くらいを占めます。
残りが80cmと90cmで、同じくらいの割合だということです。
キッチンの高さは、既製品の場合、
・80cm
・85cm(標準)
・90cm
が選択できます。
中にはTOTOのように、2.5cm刻みで選択できる商品もあります。
キッチンの高さは、男性と女性、または女性でも身長差によって、快適な高さが違うことがあります。
計算式があって、身長が150cm以下の女性は、80cmが適していると言われています。
しかし80cmでは、平均的な身長の男性だと、かなり低く感じます。
実際に80cmのキッチンを導入した家の奥さんに意見を聞いたところ、
「次に入れるとしたら、85cmを選択する」と言っていました。
理由は、奥さん本人はとても快適なのですが、
子供たちが大きくなり、料理を手伝ってくれる頃になると、「子供達にとっては、低すぎる」とのこと。
またお父さんが家事を手伝う時にも、低すぎるようです。
そのような理由から、
「85cmを入れて、お母さんが使う時には、低い台を使えばよかった」と言っていました。
よくキッチンを使う人に合わせるのが、使いやすいとは思います。
ただし20年、30年のスパンで考えると、標準的なサイズが無難ではあります。
低ければ、数センチくらいの台を作り、調整する手もあります。
日本人の女性も、一世代前に較べると、だいぶ身長が高くなりました。
二世帯同居の場合は、奥さんとお母さんで、身長差が大きいことがあります。
どちらに合わせるのかは、ケースバイケースです。
キッチンが低いと、コンロやIHヒーターを使う調理は楽です。
鍋の中が見やすいメリットがあります。
それに包丁で食材を切る時には、力が要ります。
キッチンが高いと、力が入りにくく、低いほうが使いやすいです。
ただしキッチンを低くすると、換気扇も低くなる可能性があります。
例えば、背の高い女性や男性は、頭が当たるため、邪魔になるかもしれません。
5cmの差は、結構大きいです。
またキッチンを低くすると、シンクの底が低くなります。
シンクが低いと、腰をかがめて洗い物をしなくてはなりません。
かがんだ姿勢はきつく、長時間だと、腰が痛くなります。
でも最近は、食器洗浄機(食器洗い機)があるので、洗い物が減ります。
今後は長時間シンクを使うことが少なくなると考えれば、低めのキッチンでもいいかもしれませんね。
どちらにしてもシステムキッチンは、消耗品なので、20年、30年後には、リフォームが必要になることがあります。
そう考えると、今は背の低いお母さんに合わせておいて、将来的にはリフォームするという選択肢もあります。